精神分析は魔境
今この本を読んでいます。
先日の心理臨床学会のシンポジウムを聞いてから気になっていたのです。
精神分析のガイドブックという位置づけで、精神分析の歴史や、各派の紹介などがまとめられていて、ここまでわかりやすくガイドしてくれる本はなかなかないのではないかというのが途中まで読んだ印象です。
今第二部の途中まで読んでいるのですが、すごいエネルギーの本です。
精神分析への愛がすごいし、心理学への愛もすごい。
すごすぎてちょっと胸やけがします(笑)
私は精神分析については完全に観光客もいいところで、本当によくわからないと思っているのですが、この本を読んでちょっと整理がついた気がしました。
日本の精神分析の派閥は自我心理学、クライン派、独立学派、関係論などいくつかに分かれていいます。
自我心理学:アンナ・フロイト、メンタライゼーション
クライン派:妄想分裂ポジション、コンテイナー、投影同一化、タビストック
関係論:サリヴァン、未構成の経験の構成
ここで私は衝撃の事実を知るのですが、対象関係論はすなわちクライン派のことで、関係論とは関係がない、ということです。よくわからなさすぎる。
しかし、76ページの「各学派の比較」という表が大変に素晴らしいです。
さっぱりわからないくせになぜか精神分析を理解したいという欲求があり、いくつか入門書を読んだりもしたのですが、それでもさっぱりわからなかったのですが、この表が精神分析への理解不能感をやや緩和してくれました。
やっぱりガイドブックが必要だったんだ。
魔境に丸腰で足を運んでも中に入る道さえわからず、森に囲まれた有名な建物を外から眺めてるみたいなことになっていたのですね。
家族療法・ブリーフセラピーの一部はテーマパーク感があるし、内観療法は道場かな。
話がそれましたが、精神分析をある程度理解したいという欲求があるので頑張って読み進めてみようと思います。